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礼真琴の退団公演の『阿修羅城の瞳』のあらすじとキャスト

宝塚星組

2025年4月19日から『阿修羅城の瞳』が上演されます。この作品は劇団☆新幹線とのコラボ作品です。

先日、星組トップの礼真琴さんが退団記者会見を行い、この公演が退団公演となります。
そして、トップ娘役が不在の中、誰がヒロインに抜擢されるかも注目の的です。
劇団☆新幹線の公演からのあらすじとキャストを調べてみました。

この記事でわかること

・宝塚の阿修羅城の瞳のあらすじ

‐礼真琴の和物

・2003年劇団☆新幹線の舞台公演のあらすじ

・2005年映画のあらすじ

‐2005年映画版の『阿修羅城の瞳』レンタル配信の感想

・阿修羅城の瞳のキャスト

・まとめ

宝塚の阿修羅城の瞳のあらすじ

次々と革新的な作品を生み出し、絶大な人気を誇る劇団☆新感線の代表作の一つ「阿修羅城の瞳」。人と鬼との壮絶な恋物語を、いのうえ歌舞伎と呼ばれるケレン味溢れるダイナミックな演出で描き上げた伝説の作品が、宝塚歌劇の舞台に登場致します。劇団☆新感線と宝塚歌劇による、初のコラボレーション作品として、礼真琴を中心とした星組が挑む、究極のエンターテインメント大作の誕生にご期待ください。
人を喰らう鬼が密かに跋扈する、文化・文政期の江戸の街。千年余の長きにわたる人と鬼との闘いの果て、鬼の王・阿修羅の目覚めの時が近付いていた。鬼を祓うため幕府が組織した“鬼御門”の腕利きとして“鬼殺し”と称された病葉出門は、五年前のある事件を契機に鬼御門を辞め、鶴屋南北一座に弟子入りしていた。ある時、鬼御門に追われる謎の女つばきを匿うこととなる出門。不思議な縁に導かれ出会った二人は、瞬く間に惹かれ合っていくが…。

宝塚歌劇ホームページより

星組トップの礼真琴は2025年8月10日の東京公演千秋楽で退団します。
原作は「阿修羅城の瞳」を書いた中島かずきさんで劇団☆新感線の専属作家です。

原作の演出はいのうえひでのりさんで、いのうえ歌舞伎を作り上げました。 

潤色・上演台本・演出は小柳奈穂子さんで2022年『めぐり会いは再び next generation-真夜中の依頼人(ミッドナイト・ガールフレンド)-』でも星組の演出を担当しています。

礼真琴の和物

こっちゃん(礼真琴)がトップになってから和物は2021年の『柳生忍法帖』のみです。

この作品でこっちゃんは『文化庁芸術祭賞』 – 演劇部門新人賞を授与されています。

素晴らしい!ですが、SNSではあまり良い評判はありませんでした。そうなると確認したいと思い、レンタル配信を数回見ました。

するとイメージしたよりカッコ良い、黒い眼帯を片目にした柳生十兵衛がそこにいるじゃないの!低い声で歌って、片目で殺陣をし動き回っていました。柳生十兵衛ってむさくるしい男、男くさい人というイメージを持っていましたので、もう!衝撃でした。

身体能力が素晴らしいと演出家たちに言われるはずです。

演劇部門で賞を貰うだけある礼真琴さんの演技力と歌唱力、ダンスの軽やかさにすっかり虜になりました。

管理人
管理人

ところで文化庁芸術賞って何?

文化庁芸術祭は、広く一般に優れた芸術鑑賞の機会を提供するとともに、芸術の創造とその発展を図り、もって、我が国芸術文化の振興に資することを目的として毎年秋に実施される芸術の祭典です。

文化庁芸術祭では、芸術祭期間中(原則として10月1日から11月30日まで)に芸術祭主催公演を行っています。

文化庁芸術祭主催公演は、国内において制作した現代舞台芸術(オペラ、バレエ、現代演劇、オーケストラ等)及び伝統芸能(歌舞伎、能楽、文楽、邦楽、日本舞踊、大衆芸能、民俗芸能等)の公演を上演することで、我が国の舞台芸術公演を鑑賞する機会の提供を目的に実施しています。

(文化庁HP)https://www.bunka.go.jp/seisaku/geijutsubunka/jutenshien/geijutsusai/

演劇部門 関西参加公演15公演の中から選ばれました。

素晴らしい成績です。

受賞理由は「柳生忍法帖」の柳生十兵衛役では、強さの中に温かみのある人物像を的確に造り上げた。「モアー・ダンディズム!」で は、レビューの根本である明るさと華やかさが横溢。2作品を通じて明瞭で幅広い発声による歌と芝居、指先まで神経の行き届いたダンスと、全てに安定感があるとともに、今後一層の可能性を感じさせた。

(文化庁HP)https://www.bunka.go.jp/seisaku/geijutsubunka/jutenshien/geijutsusai/

なので、今回の出門(いずも)礼真琴さんが表現するとどうなるのか?がとても楽しみです。

出門は、市川染五郎(現、10代目松本幸四郎)さんの代表作となっていますので、是非とも礼真琴の出門を見せてもらいたいと思います。

また、星組はトップ娘役不在なのでヒロインの抜擢にも注目です。つばきを自分らしく演じられる娘役なら、次期トップ娘役になると思います。

関連記事:柳生忍法帖 星組の感想と評判。大活躍の堀一族の女たちと仇の七本槍

2003年『阿修羅城の瞳BLOOD GETS IN YOUR EYES』公演のあらすじ

時に文化文政。巨大都市江戸。

一見平和に見えるその裏で、人と鬼との激しい戦いが繰り広げられていた。

江戸の闇から魔を祓うために組織された特務機関“鬼御門”。

病葉出門(市川染五郎)は、そこで“鬼殺し”と怖れられる腕利きの魔事師だったが、五年前のある事件を境にそれまでの一切を捨て、今では鶴屋南北一座に弟子入りしていた。

が、謎の女つばき(天海祐希)との出会いが、彼の運命を狂わせた。

なぜか鬼御門に追われるつばきは彼に「自分の過去を探してくれ」と頼む。

彼女の瞳の奥に宿る何物かに惹かれていく出門。

執拗につばきを追う鬼御門の先頭に、出門と兄弟同様に育った安倍邪空(伊原剛志)がいた。

鬼御門の頭領十三代目安倍晴明(近藤芳正)を奸計にはめて葬った邪空。

が、彼は更なる力を求めて、鬼を率いる美形の妖かし美惨(夏木マリ)と手を組み、彼らの前に立ちはだかる。

鬼の王“阿修羅”の悲しき因果に操られ、千年悲劇の幕が開く。

その先にあるのは、滅びか、救いか───

劇団☆新幹線の公演情報より

烈情の女王降臨

この世に鬼がいるのなら恋をした女ではないか・・烈しく情を燃やし自身を焼き尽くす。天海版阿修羅王はそんな炎のような女王でした。
人間でいた時の愛情と鬼に転生するその境、出門の傷を舐めるその姿は獣のようにも見え、転生後のその歌に声に舞う指先に愛した男のすべてを食い尽くしたい・・出門のすべてが欲しいという理性をこえた女の激情が鬼という形で表現されていて、最後に刃を交えるその表情は恍惚とし妖艶で眼をうばわれてしまいましました。
「恋をすると鬼になる」・・憧れるほど美しい情愛の舞台を堪能してください。

『阿修羅城の瞳2003』のDVD鑑賞の2011年レビューよりの抜粋

鬼殺しと呼ばれた男の出門を演じる市川染五郎(現松本幸四郎)さんの思わず見惚れてしまう色気、30歳になったばかりなのに!

謎の女・つばきを演じる天海祐希(元月組トップ)さんの圧倒的な存在感と美しさ、当時30代後半なのにこの美しさ!ラストの出門と阿修羅王の戦いは見事な刀さばきと天海さんの目の芝居が素晴らしい。

当時30代後半の天海さんはとても美しく、一部の記憶の無い女のつばきと鬼の強い心を持つ阿修羅王を演じ分けました。

そして伊原剛志さんの迫力、夏木マリさんの妖艶さなど、観客の心を捉えて離しません。

約7万人を動員したそうです。

演出はいのうえひでのりさんで、歌舞伎の要素を取り入れたことからいのうえ歌舞伎と呼ばれています。

いのうえ歌舞伎は、小劇場の手法に加え歌舞伎の見得(みえ)や外連(けれん)などを取り入れた演出が特徴です。

管理人
管理人

見得(みえ)って何?

物語の重要な場面、または登場人物の気持が盛り上がった時などにいったん演技を止めてポーズをとることを見得(みえ)といいます。見得をきるともいいますね。

管理人
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なるほど!

では外連(けれん)とは何?

大道具や小道具などの仕掛けを使って観客に驚きや意表をつかせる演出のことで、宙乗り、早替り、衣装の引抜きなどがあります。まるでイリュージョンですね。衣装の引き抜きを着物で見た時は驚きました。
2003年に上演され、今尚絶大な支持を受ける劇団☆新感線の中でも屈指の人気作です。

ゲキ×シネ第1弾が公開されたのは、2004年でした。
ゲキ×シネの原点でもあり、劇団☆新感線の代表作の一つである本作品です。

2015年に、デジタルリマスターとなって蘇り、本編時間を20分凝縮し、休憩なしの≪ゲキ×シネ≫上映が実現しました。

関連:阿修羅城の瞳2003(販路限定)DVD
主演:市川染五郎、天海祐希、夏木マリほか

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2005年映画のあらすじ

時は文化文政の頃。江戸の町は、人知れず鬼がはびこる魔の都と化していた。

幕府は、そんな鬼たちを退治する組織「鬼御門」を結成。現在は十三代目安倍晴明が取り仕切っている。 その鬼御門に所属し「鬼殺し」の異名を持つ病葉出門(わくらばいずも)は、五年前のとある事件が契機で鬼御門を辞め、中村座の四世鶴屋南北に弟子入りしていた。

出門はある日、安倍晴明殺害の下手人として鬼御門の副隊長・安倍邪空(あべのじゃくう)に追われている女盗賊「闇のつばき」と出会い、彼女をかくまうことになる。そこから出門とつばきの悲恋劇が始まる。

美惨(びざん)と呼ばれる尼僧姿の鬼は鬼たちを率い、「鬼たちの救世主」となる阿修羅の復活は近い、と告げるのだった。

果たして、阿修羅とは一体──

恋をすると鬼になる―――“鬼”と“鬼殺し”の宿命の愛を描いた究極のラブストーリー。

2005年『阿修羅城の瞳』映画より

監督は滝田洋二郎さん、脚本は戸田山雅司・川口晴でした。

2005年映画版の『阿修羅城の瞳』レンタル配信の感想

市川染五郎(現、松本幸四郎)当時32歳の映画初主演作品で32歳コンビの色香ただよう作品でした。

病葉出門(10代目松本幸四郎)は”鬼殺しの出門”と言われ、鬼を切り倒していた頃、子どもと出会い『鬼はお前だ』と言われ子どもを切ってしまいます。

盗賊団の女のつばき(宮沢りえ)は5年前までの記憶がなく、役者になった出門と出会います。

一方、安倍邪空(伊原剛志)は阿修羅を手に入れようと美惨(樋口可南子)から炎の印を持つ女と出会えと言われます。

つばきの背中に炎のあざが出現し、やがて出門と恋におちます。

二人が契りを交わすと、つばきは突然不思議な言葉を発しながら走り出します。

後を追う出門は、何度も悪夢を見たあの場所に向っているつばきに、『あの子どもはつばきだった。お前の目だ!殺さねば!お前を…とつぶやいていました。

「阿修羅は童の姿で出現し人に殺されるのを待ち、若い娘に転生し恋をすると阿修羅になる。恋の相手が強いほど阿修羅は強い阿修羅王になるのだ。」

安倍邪空と戦い、出門が腹を刺され、邪空美惨に自分と出門を串刺しにと命ずるが寸前に阿修羅が止め、念願が叶わない美惨が邪空にとどめを刺し自らも命を落とします。

そして阿修羅出門と楽しそうに戦います。

乱闘の末、出門は腹を刺され、阿修羅は椿のかんざしで刺され、絶叫とともに亜修羅城は崩壊していきました。

ラストは四世鶴屋南北(小日向文世)が事の顛末を物語として書き留めていました。

市川染五郎(現、松本幸四郎)さんの色気のある視線や仕草、殺陣のカッコ良さ、宮沢りえさんの狂おしいほどの恋に落ちていく演技が素晴らしく、阿修羅王になっても美しく、つばきの面影を背負っていたように感じました。

キャストも豪華で見ごたえがありました。

関連:映画の阿修羅城の瞳のレンタル配信です。Amazon primeに入会していれば見られます。

主演:市川染五郎、宮沢りえ、樋口可奈子ほか

阿修羅城の瞳のキャスト

劇団☆新幹線の2003年公演から役名とキャストを記載しました。

宝塚のキャストは発表がありましたら追記します。

この公演の退団者は赤太字にしました。

ヒロインは、阿修羅王の貫禄や冷たさをイメージできる小桜ほのかさんか、イメージができないけど、見てみたい詩ちづるさんではないかと予測します。

美惨はイメージとして専科の美穂圭子さんしか思い浮かばないが…キャストの発表を待つことにします。

役名劇団☆新幹線の公演本役新人公演
病葉出門市川染五郎(現、10代目松本幸四郎)礼真琴
闇のつばき天海祐希
(元月組トップ)
小桜ほのか?詩ちづる?
美惨夏木マリ
安倍邪空伊原剛志
四世鶴屋南北小市慢太郎
十三代目安倍晴明近藤芳正
桜姫高田聖子
祓刀斎橋本じゅん
呼鉄右近健一
火縁山本カナ子
水誼保坂エマ
樹真黒石えりか
谷地山田麻衣子
安倍雷王川原正嗣
安倍鳴王前田悟
安倍震王河野まさと
安倍大黒村木仁
安倍毘沙門インディ高橋
孫太郎吉田メタル
滝次Taki
花柱多香蔵河野まさと
俵蔵磯野慎吾
笑死麻見奈央
阿餓羅横山一敏
吽餓羅藤家剛

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まとめ

2025年4月19日から『阿修羅城の瞳』が上演されます。この作品は劇団☆新幹線とのコラボ作品です。

先日、星組トップの礼真琴さんが退団記者会見を行い、この公演が退団公演となります。

残念ですが、いつかは卒業していきます。第二の人生を謳歌してほしいです。

できればメディアで活躍してくれることを心から望みます。


そして、トップ娘役が不在の中、誰がヒロインに抜擢されるかも注目の的。候補は小桜ほのかさんと詩ちづるさんですね。

2003年の劇団☆新幹線の公演では、主演は市川染五郎(現、10代目松本幸四郎さんで、宝塚の元トップの天海祐希さんがヒロイン役でした。

いのうえ歌舞伎と言われた手法がふんだんに取り入れられ話題になり7万人を動員しました。

舞台の美しさや原作の世界観を損なわない演出が素晴らしく何年経っても色褪せない作品です。

舞台演出は小柳奈穂子さんです。

礼真琴さんの2番手最後の作品の2019年『GOD OF STARS -食聖-』と星組トップになってからの2022年『めぐり会いは再び next generation-真夜中の依頼人(ミッドナイト・ガールフレンド)-』でのこっちゃん(礼真琴)の愛らしい男役の演出も小柳奈穂子さんでした。

阿修羅城の瞳』は剣豪の男が自分の定めを受け入れて愛する女を手にかけ、命を落とす物語です。殺陣も多いです。大変な作品で礼真琴さんは退団ですね。

怪我なく最後の舞台を演じ切れることをお祈りします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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