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星組1789本公演に匹敵する感動の新人公演配信の感想

宝塚星組

2023年8月3日『1789‐バスティーユの恋人たち』の新人公演の配信がありましたので、感想を書きました。

星組は初日後に体調不良者が数人出て、6月3日から18日まで中止になり、6月22日の大劇場の新人公演も中止になりました。

今回の東京公演は1回のみの新人公演でした。

本公演の約3時間を2時間くらいにしての新人公演なので、本公演とは違う舞台演出があります。

昨今の新人公演は非常にレベルが高く、充分配信できると思います。(決して歴代の新人公演を批判しているわけではありません)

では、全体の感想とキャスト別の感想を書いていきます。

星組1789バスティーユの恋人たち新人公演

ブラボー!この言葉がピッタリ。

主演の稀惺かずとさんを始め、星組生が一丸となった熱量が伝わってくる舞台でした。

本公演をみて、礼真琴さんが演じるロナンを、どこまでコピーしてくるのか、難しい曲に気持ちをのせられないだろうと思っていました。

また、専科の輝月ゆうまさんのペイロールも、あの威圧感や迫力が果たして出せるのか?が見どころだろうと思っていました。

ですが、105期生の稀惺かずとさんも、同じく105期の大希颯さんもお見事!本公演に寄せているものの自分なりのロナンとペイロールでした。

あっぱれ!

105期が大活躍し、その後を107期、108期と続けて抜擢されています。

娘役は歌が上手い人が多くて、今後の星組の娘役は安泰ですね。

時間の制約があるので、本公演の華やかなアントワネットのルーレットのシーンもカット、三部会の協議シーンもカット、カフェのシーンもカット、ソロも何曲かがカットされていました。

カットの部分を狂言回しでカバーして、違和感なく最後までみることができました。

また、三部会が決裂し、第三身分(国民議会)は退かない!と立ち向かうボディーパーカッションの迫力と一糸乱れぬダンスは本公演にも負けない仕上がりで感動しました。

革命活動に再び参加したロナンと4名が語り合うシーン(多分ジャック、ミシェルあと二人が記憶から抜けた笑)では捌ける舞台袖で誰かが転倒。

新人公演は休憩なしなので、足にきたのかな?会場からは笑い声が…誰かがアドリブを入れたのかもしれませんが聞き逃しました。

Twitterで”みていた上級生からどよめきが聞こえた”とつぶやかれていました。

新人公演の有料配信は過去にないのですが、この公演の配信をAmazonや楽天、U-Nextなどで有料でみたいです。

有料でも多分みる人は多いと思います。

いかがでしょう星組のプロデューサーさん、検討して欲しいです。

同じことを雪組の蒼穹の昴の新人公演、月組の応天の門の新人公演、宙組のカジノ・ロワイヤルの新人公演、花組のライラックの夢路の新人公演でも思いました。

関連記事:1789星組の代表作となった千秋楽の感想

関連:2022年雪組公演蒼穹の昴 主演:彩風咲奈、朝月希和、朝美絢、和希そら

2023年月組応天の門 主演:月城かなと、海乃美月、鳳月杏、風間柚乃

2023年宙組カジノ・ロワイヤルトップ真風涼帆、潤花の退団公演)主演:真風涼帆、潤花、芹香斗亜、桜木みなと

星組1789新人公演キャスト別の感想

ロナン(105期‐稀惺かずと)本公演は礼真琴

いやー、素晴らしかったですね。感動しました。お芝居には定評がある稀惺さんですが、礼真琴さんとは違う稀惺さんのロナンでした。

しかもここまで作り上げてきていたとは!ビジュアルは素晴らしいしセンターにたつオーラもありました。

大体、新人公演は本役さんのコピーが多い中(そりゃ仕方がないと思いますよ勉強の場なのですから)稀惺さんは自分のロナンを演じていました。

礼真琴さんのロナンは農民で貧困な青年というイメージですが、稀惺さんはさわやかな何事にも全力で立ち向かう好青年というイメージでした。

なので稀惺さんのロナンからは貧困はちょっと感じられませんでした。

膨大な台詞と難しい曲を歌いこなしていました。歌唱力もあり音感もあり、難しい曲をここまで歌い上げられるのは素晴らしいです。

ただ、声が高いので、ソロは曲調により女の子の声でした。

オランプの詩ちづるさんとのデュエットは女の子同志の歌に聴こえました。

でも二人の並びや歌うビジュアルは相性がよかったと思います。

特に目線や顔の表情がとても良かったし、拷問のシーンも礼さんに寄せていて上手く演じていました。

礼真琴さんも声は高い方なので、しっかり学んで精進していって欲しいです。

銀橋でもしっかりと演技やソロを披露でき、度胸もイケメンぶりもある、恐るべし研5の稀惺さんでした。

来年のRRRの新人公演主演もやって貰いたいですね。ビームがみてみたい!

関連記事:1789新人公演初主演の稀惺かずとが路線といわれる理由や本名、身長が話題になった

オランプ(105期の詩ちづる)本公演は舞空瞳

本公演の舞空瞳さんは元気で表情がくるくる変わり可愛らしい活動的な娘のイメージですが、詩さんは控えめで母性あふれる優しい女性のイメージなのでロナンよりお姉さんに見えてしまいました。

Le Rouge et le Noir ~赤と黒~』のマチルド役の時に、華が無くなる時があると感じたのですが、今回は大丈夫でしたね。

管理人
管理人

黒いドレスの時に華やかさが無くなった気がしたのですが、今回の王太子の葬儀の黒いドレス姿はオーラがありました。

美しかったです。

ロナンとの、この愛こそ全てのデュエットは美しく自信に満ちていました。

お芝居がどんどん上手くなっていて、時々舞空さんに似ているなと思うこともありましたが、落ち着いてお芝居していて、ソロもとても良かったです。

管理人
管理人

実はうたち(詩ちづる)のアニメ声が苦手でしたが、どんどんお芝居が上手くなり艶のある声になってきました。

歌の表現力もあり、流石!路線娘役です。

自信がつくと、こんなに光り輝くのだと思いました。

うたち(詩ちづる)も益々上手になることでしょう。

関連記事:詩ちづるの組み替えの意味やプロフィールと阪急ポスター後のヒガシマル

関連:『Le Rouge et le Noir ~赤と黒~』を何度も見たい方にはブルーレイがお勧め。主演:礼真琴、Wヒロイン有沙瞳と詩ちづるのフレンチロックです。歌とダンスが多めで圧巻です。

シャルル・アルトワ(103期‐紘希柚葉)本公演は瀬央ゆりあ

冷酷で嫌味な男を上手く演じ、特に笑い方が憎らしく、話し方も上から目線で憎たらしい雰囲気をビシビシ出していました。

ツヤツヤくちびるが色気もあり、益々悪い奴感がアップしていました。

活舌がよく、声も通るので台詞がはっきり聞こえました。

緊張していたのか前半の歌はあれ?というところがありましたが、後半のソロの♪私は神だ~♪は迫力がありました。

カミーユ・デムーラン(104期‐御剣海)本公演は暁千星

本公演の暁千星さんと比較すると、実力やオーラに叶いませんが、歌声もきれいに響いてセリフも滑舌よく、聞き取りやすく何よりダンスが上手です。

本役の踊りを完璧にこなすのは素晴らしいです。

御剣さんの台詞の声が時々ありちゃん(暁千星)の声に似てるなあと感じるところがありびっくりしました。

マクシミリアン・ロベスピエール(105期‐凰陽さや華)本公演は極美慎

可愛らしいイケメンで、男役らしい、いい声でした。

ボディパーカッションではすっかり若手ダンサーNo.1のようなかっこよさを見せつけて大迫力で、エネルギッシュでした。

マリー・アントワネット(103期‐瑠璃花夏)本公演は有沙瞳

良く通る声で美しく気品に満ちたアントワネットでした。

どのドレスも似合って、出番も多く、うたち(詩ちづる)とWヒロイン並みの演技を披露していました。

ソロも透き通る声で歌い上げて素晴らしかったです。

柳生忍法帖で新人公演の初ヒロインに抜擢されています。

貴族が国外に逃げるシーンはカットなので、逃げようとするポリニャックに王妃が「あなたはお逃げなさい」と情感たっぷりでいう言葉には涙が思わず溢れてしまいました。

関連記事:娘役(宝塚)かわいい身長や成績を組ごとに調べてみました(星組宙組)

関連:2021年柳生忍法帖のレンタル配信です。主演:礼真琴、ヒロイン:舞空瞳、愛月ひかる

ラザール・ペイロール(105期‐大希颯)本公演は輝月ゆうま

本公演の専科の輝月ゆうまさんは2回目のペイロールです。

2015年月組公演の新人公演でもペイロールを演じていました。

なので、大希颯さんが低音の太い声で話し、ソロも上手なことにかなり驚きました。

輝月さんにはもちろん叶いませんが、黒い役の表現や仕草、拷問シーンの鞭使いなど素晴らしかったです。

研5なので、今後が物凄く楽しみです。

ポリニャック(103期‐星咲希)本公演は白妙なつ

本当に♪パレロワイヤル~♪のソプラノは素晴らしかったです。

すっかりベテランの雰囲気を醸し出していた星咲希さん、美しいし動きも優雅でした。

ダントン(103期‐碧音斗和)本公演は天華えま

声も良く通り、歌も上手でした。

誰よりも落ち着いていて安定感があり、豪快で陽気なダントンでした。

歌も芝居もダンスも完璧!フレッシュな新人公演とは思えませんでした。

東京公演を7日半、休演して7月29日から 無事に復帰できて、新人公演にも出られてよかった。

パレ・ロワイヤルの歌い継ぎのソロでは野太い男役の声で歌唱力もありました。

本役の天華さんが酔っぱらった青年を演じていましたが、碧音さんは落ち着いた大人の男を演じていました。

ソレーヌ・マズリエ(105期‐鳳花るりな)本公演は小桜ほのか

ソロが上手く、歌唱力も表現力もありました。

なにより私好みの声質でした。

ただ、品が有り過ぎて、あまり♪夜のプリンセス♪な感じがなかったなあ。

本役の小桜ほのかさんがいかにも娼婦という役作りをされていたので、圧倒されてしまいました。

研5の鳳花るりなさんは、よく頑張って役を自分のものにしていたと思います。

カフェでのシーンがカットされ、リュシルとの会話に変更されましたが昼間働くようになったソレーヌの役作りも良かったと思います。

ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン(108期‐馳琉輝)本公演は天飛華音

TOKKの初詣ポスターに起用された馳琉輝さん、初々しい好青年のフェルゼンでした。

パレロワイヤルの密会で、ロナンと戦うシーンや王妃に逃げろと説得するシーンも一生懸命演じようとする努力がみえました。

スタイルも良く171㎝のわりに長身に見え、スラッとした貴公子のフェルゼンでした。

アントワネットの前に膝まづく脚が長くて長くてカッコいい伯爵(王子様のよう)でした。

研2です。これからどんどん実力を付けていくので、今後が楽しみです。

リュシル(105期‐乙華菜乃)本公演は詩ちづる

可愛らしくて歌が上手でした。声はディズニープリンセスのようです。

カフェでソレーヌとの会話シーンも幕前なのでよく顔がみえました。

リュシルは、ビジュアルも歌声も可憐だけど、デムーランに向ける眼差しは熱かったですね。

シャルロット(104期‐綾音美蘭)本公演は瑠璃花夏

元気な娘を演じていました。可愛らしい顔で無邪気さが伝わりました。

研6なのですね、次回は大人の女性の役をみたいです。

本公演の瑠璃花夏さんは、少し大人びた娘の演技でした。

ラマール(104期‐世晴あさ)、ロワゼル(107期‐和波煌)、トゥルヌマン(107期‐世奈未蘭)

ラマールは表情豊かで、身体能力が高いから変な動きが決まっていました。

ラマールの世晴あささんは、オランプがロナンの元へと王宮を去る時の倒れ方や、全般にコミカルな演技を楽しそうに演じていました。

倒れたラマールを107期の和波煌さんと同期の世奈未蘭さんが運びました。本公演はラマールが碧海さりおさん、ロワゼルが稀惺かずとさん、稀惺かずとさんと同期のトゥルヌマンが大希颯さんでした。

管理人
管理人

本公演は168㎝の碧海さんを身長差が8cmある同期二人で軽々と楽しそうに運んでいました。

新人公演は身長178cmを二人で運ぶので重かったでしょうね。

体幹がしっかりしているから、重そうには見えなかったのは流石です。

星組1789新人公演の舞台挨拶

長の期の瑠璃花夏さんが、「1回のみの新人公演でしたが本日公演できて感謝でいっぱいです。」と挨拶されました。

稀惺かずとの挨拶

「一度きりの貴重な機会を持て感謝でいっぱいです。

全員揃ってはいませんが、本日新人公演をすることができました。

責任と不安で押し潰されそうでした 。

不器用すぎる自分が嫌で何度も逃げ出したくなったけれど、先生方、上級生、下級生、同期に支えられ何より礼さんの温かいお言葉があったから今がある。

不安で怖かったけれどお客様から拍手と眼差しをいただき不安が喜びに変わりました。」

と涙声で挨拶しました。

この時、後ろにいた詩ちづるさんは涙を流しながら、姉の様に包み込むように稀惺さんをみつめていたのが印象的でした。

管理人
管理人

うたち(詩ちづる)の涙に貰い泣きしました。

6月3日から18日まで公演は中止になり、お稽古が充分にできないと大劇場の新人公演も中止になったので、悔しさが残る1回のみの新人公演でした。

稀惺さんが不器用だと言っていましたが、努力でここまで仕上げられたのです。

素晴らしい学びだと思います。

1回の新人公演だったので、もう2公演くらい主演に抜擢されますようにお祈りします

管理人
管理人

尚、105期の瞳きらりさんは休演で復帰時期は未定です。

お怪我でしょうか?焦らず静養して元気に復帰してください。

まとめ

星組『1789‐バスティーユの恋人たち』の新人公演の配信の感想を書きました。

特に5名が心に残りました。

主演の稀惺かずとさんは研5で105期ですが、自分のロナンを演じました。

難しい曲のソロも上手で、お芝居は定評どおり素晴らしかったです。

特に目線や表情を作ることが上手です。

オランプの詩ちづるさんは歌もお芝居も上手で落ち着いて演技をしていました。

稀惺さんと詩さんのデュエットも、センターのビジュアルもオーラがあり素敵でした。

2番手かな?の瀬央ゆりあさんの役の103期‐紘希柚葉さんは冷酷で嫌味な男を上手く表現していました。怪しい美しさも素晴らしかったです。

アントワネットの103期の瑠璃花夏さんも美しく気品のある王妃でよく通る声でWヒロインの様でした。

そして、ペイロールの105期の大希颯さんは低くて太い声でソロも上手でした。

専科の輝月さんが演じるペイロールに負けずに大希さんの作り上げた冷酷でロナンを憎む役作りで、拷問の鞭を振る仕草や、佇まいが期待していなかった(すみません)ので感動しました。

星組は歌とダンスが上手いので、難しい楽曲の公演が多いですが、新人公演でこれほどまでに見ごたえのある舞台をみせて貰えたことに感謝します。

SNSでも新人公演のレベルではない!とか、稀惺かずとさん、大希颯さん、瑠璃花夏さん、紘希柚葉さんの話題で持ち切りでした。

残りの本公演も最後まで完走して欲しいです。

そして、2024年『RRR』の本公演、新人公演も楽しみにしています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

関連記事:2024年の宝塚の幕開けは歌とダンスのRRR、あらすじや主要キャストを予想

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