「Sensational!」宝塚雪組公演は「夢介千両みやげ」と二本立てでした。お芝居も楽しく笑いありでしたが私はショー「Sensational!」に感動したので見どころや感想と曲の感想を書いてみようと思います。
演出は中村一徳さんで1994年「サラン・愛~ムグンファの花に包まれて~」花組公演で演出家デビュー!レビュー作品では2012年の「Shining Rythm!」から10作品目の演出となりスターの持ち味を巧みに引き出す手腕があると言われています。
下級生まで見せ場を作ると賞賛されています。
そして振付は今回初めて宝塚をてがけた大野幸人さん(元ジャニーズJr)で現在38歳でダンサーであり振付家も。特に軸のぶれないターンを得意とされるそうです。
これだけでもショーが楽しみですよね?
今回の「Sensational!」は命・愛・希望をテーマに躍動感あふれるショーでお客様と共演者が一体になる作品になれば嬉しいと語られています。
Sensationalは8個のテーマに分かれています。
- プロローグA 揺さぶれ心を
- Rhythm 喜び アフリカン
- music 洗練 ニューヨーク
- Love
- wind 風神
- plasma aurora
- フィナーレ
- パレード
の8個のテーマに分かれ、それぞれを表現するスターに合わせて作られたそうです。一つ一つのテーマの感想と曲について書いていきます。
Sensational プロローグA 揺さぶれ心を
七色のネオンが光り、ロック調の曲を歌い継ぎとダンスから始まります。夢介の日本物とはガラッと変わりエネルギーが伝わってきます。二本立はこのギャップがいいんですよね!思わず『わぁー』と声が出てしまいます。
男役はラメ入りのシルバーのジャケットにモスグリーンのシャツにネクタイ・帽子の飾り紐・手袋とベルトが同色でとっても華やかで素敵!娘役はホットパンツ(死語?でしょうか?短パンのこと)にネクタイ・帽子の飾り紐が同色ではつらつとしてカッコ可愛い感じ!
以下、解説は皆さんの名前に「さん」は付けず、私の意見の部分には「さん」をつけさせてもらいます。
彩風咲奈はピンクの皮の手袋と帽子の飾り紐もピンク、ネクタイもピンクそしてベルトまでピンク!目立ってカッコいい!手足が長く、特にジャケットの袖口がたくし上げられているので皮のピンクの手袋が腕の細さを強調して何だか妙に色っぽくてキレイ!ダンスも歌も上手で眼力が強くてため息がでちゃいます。
朝美絢は赤の手袋、和希そらは青の手袋、諏訪さきは紫の手袋、綾凰華は緑の手袋、縣千は黄色の手袋でそれぞれのスターのイメージに近い感じを受けました。曲はずばり「Sensational」でしょうね。アップテンポなリズムで耳に残ります。見終わった後も「ハイヤー!センセーショナア~ル!」と口ずさめます。(と私には聴こえましたが…)
ワンポイント解説
「銀橋」とは、オーケストラBOXと客席の間に仕切りを兼ねたエプロンステージ(通路)のことです。舞台より客席に近いのでファンは大興奮です!もちろん私も!
銀橋のセンターに縣千、彩風咲奈、朝月希和、朝美絢、和希そらで、舞台に雪組総動員で迫力満点でしたね。
私としては和希そらさんは「紫」のイメージだったんですけど。
青もありかな!皆さん腕の細さが強調されてキレイでとってもカッコいい!
好きだわあ。このスタイル!
ズボンのベルトまで色を揃えてあるなんて!細かい演出がこれまた憎い!
朝月希和さんはスタイルも良く大人可愛くて歌も上手でまばたきを忘れそうになります。
本当に来年からはこの姿が見られなくなんだな…寂しいです。
皆さんがはけた後は、彩風咲奈のソロ!見せ場を心得ています。素敵です。
Sensational Rhythm 喜び アフリカン
一気に夜のムードたっぷりになり、縣千がフラミンゴ(黒の衣装ににピンクの羽、胸元に5連か6連の真珠のネックレス)の娘たちを引き連れてソロダンスと歌を披露します。縣千ってこんなに歌が上手かった?と思いました。(ファンの皆さんごめんなさい)
黒のジャケットに赤いネクタイで野々花ひまりとデュエットダンス。野々花ひまり(99期)のダンスで魅了しました。
野々花ひまりさんは99期で、お姉さん感が出てしまっていたように思いました。
それにしても、この黒いジャケットに赤いネクタイに赤い手袋は私にはルパン(アニメのルパン三世)が連想されてカッコいいのにコミカルに思えてなりません。
思い込みって困りますね。素敵なシーンだったのに…
Sensational music 洗練 ニューヨーク
舞台はネオン輝くニューヨークへ。ジャズのCARAVANの曲に乗って朝美絢が歌い朝月希和・野々花ひまり・夢白あや・彩風咲奈・和希そら・縣千がカッコいいダンスシーン。彩風咲奈は歌いながら踊って息も切れないんです!やっぱりTOPスターです。
CARVANの曲はこのシーンにピッタリです。彩風咲奈の歌が特に光ります。
そして彩風咲奈と和希そらのデュエットダンス!本当にカッコいい!指先までとても美しい!そして雪組総動員でした。
和希そらのダンスは圧倒的に素晴らしくしなやかで美しかった!
この場面ではセンターに和希そらさんがいました。本領発揮です!ダンスパフォーマンスが群を抜いてすばらしい!しなやかで美しい。
男役スターがよく「どうしたらカッコよくみせられるか?」を第一に考えると言われます。
和希そらさんはそこがとても自然にできる人なんですよ!しかもダンスが心から好きだと伝わってくる。これは天性のものなのか?努力なのか?
私は天性のものだと推測しますね。
Sensational Love
ドラマ風になっていて、紳士と淑女の場面では軍服の朝美絢が歌いながら登場し、サーモンピンクのドレスの夢白あやとダンス。夢白あやの胸元は何重ものパールのネックレスでダンスの動きでキラキラしてキレイ。タンゴの曲がムード満点で朝美絢とのコンビは絵の様に美しく色香が漂います。そこへ黒い風の久城あすが歌いながらのダンスで素敵な歌声を響かせました。
朝美絢さんの軍服姿がよくお似合いでした。一段といい男!
夢白あやさんとのダンスシーンはとても美しい絵の様でした。
この二人まるでTOPコンビのオーラが出ていたようでした。素晴らしい。もう一度見たい!
Sensational wind 風神
中詰めです。ゴールドのターバンを巻いたオリエンタルな衣装で諏訪さきのソロから始まる。オケBOX(オーケストラBOX)から出てきてビックリ!メロディが何だか難しそうな曲だと感じました。
ワンポイント解説
「中詰め」は宝塚のショーで使う言葉です。他の舞台などでは使われないようです。
ショーの一番盛り上がるところで出演者が総動員し、ファン(客)も最高に盛り上がるところです。
ここでも和希そらのソロダンスがぶっちぎりに上手い!ペアダンスもあり華やかなステージになっていました。
ここ見どころ!和希そらさん本当にダンスがキレイで物凄く光ってます。
私はこのダンスで益々この方に惹かれました!
和希そらさんについて書いた記事がありますが、心から楽しんで踊っているのがビンビン伝わってきます。
朝美絢さんのソロも安定の素晴らしさ!さすが二番手スター!
勿論ダンスも上手いし2番手スターのオーラが出ているようでした。
和希そらってどんな人?の方はこちらの記事をどうぞ!
銀橋に若手スターから上級生までがピックアップで歌い継ぎをします。この場面も良かったです。和希そらと夢白あやコンビはキレイです。2番手スターの朝美絢と野々花ひまりのコンビも有りなのか?彩風咲奈と朝月希和のコンビは見納めかも…よくみなくては!
曲はリズミカルな軽い感じでした。(曲名がわかったら追記します)
最後は綾凰華のソロ…この公演で卒業するはなむけでしょうね。にくい演出ですね!
Sensational plasma aurora
このショーの一番の見どころ!
TOPコンビのダンスシーンは後数か月で見納めです。
デュエットダンスの彩風咲奈と和希そらが美しくて心から楽しんでいるのが伝わります。
2番手の朝美絢さんと彩風さんとは違う空気が感じられました。
私はこのプラズマとオーロラが一番心に残りました。
プラズマの和希そらが茶色っぽいベージュの衣装でソロダンスとソロを!ダンスの表現力が素晴らしい。素敵!の一言しかでません。
オーロラの様なビームが広がりセンターにオーロラのTOPコンビ彩風咲奈と朝月希和が白い衣装で登場しデュエットダンスをします。このコンビも今年で見られなくなると思うと寂しいです。
若手を連れて華世京がダンスで目立っていました。
愛すみれが歌い、和希そらと彩風咲奈がダンスするシーンはとても美しく二人とも気持ちよさそうな雰囲気が伝わってきました。また、このダンスはお二人のシンクロダンス(ダンスのカウントは無しで自由に踊る指示)だそうです。あれだけ激しいダンスをした後でもまだ美しいダンスができる何て、さすが和希そら!そして二人でせりさがっていきました。
和希そらさんは娘役とのダンスは男役の顔ですが、ソロや男役とのダンスは自分の表現したいことが全面に出て瞳がキラキラしていて私には個性的な色香があるダンスに思えました。この多才な方でもまだTOPにはなれないのですね。厳しい世界ですね宝塚…
和希そらさんの記事でも書いていますが幼いころからダンスを習い、くじ引きで1等賞を何度も獲るという運の強さ!と持ち前の明るさが好きです。
心からダンスを愛していて自分が楽しんでいるのが伝わってきます。
はちきれる様な笑顔で激しいリズムを踊り、すぐ群舞になっても息が切れていない!流石!
見ている私が息切れしそうなのに…
そのパワーに驚かされます!
本当に和希そらから目が離せない!素晴らしすぎる!TOPから専科へ行って欲しい!
このダンスや歌や芝居の上手さを2番手や3番手のまま終わらせたくない!
もっともっと見てみたいと思いました。
Sensational フィナーレ
ジャズ風の曲にのり、銀橋は夢白あや(ピンクの可愛いドレス)から始まり眞ノ宮るい、希良々うみ、羽織夕夏、4人とも歌もダンスも上手です。
そして背中にピンクの羽をつけた娘たちのロケットダンス。センターは華世京(106期 かせきょう)・音彩唯(105期 ねいろゆい)フレッシュなメンバーです。
「シバの女王」の曲に乗り、大階段を降りながら和希そらが希良々うみとダンスします。
和希そらさんの記事で書きましたが、同ダンススクールで希良々うみとダンスを習っていたので
縁を感じたそうです。
このダンスの和希そらは男役の顔でしたね。二人とも奇麗なダンスでした。
このあたりの順番がちょっとあやふやで申し訳ないです。
大階段から黒燕尾服の男役が降りてきて一糸乱れぬダンスを披露します。ここ圧巻です!そして野々花ひまりと夢白あやや他の娘役が紫のドレスで雪組総動員でのダンスです。
そして歌い継ぎになり、この公演で退団する綾凰華→朝美絢が「黒い瞳」を熱唱します。
やっぱり朝美絢は歌が上手い!声がいいですね。さすが二番手!声も通って声量があります。
最後にTOPコンビのゴールドの衣装で踊るデュエットダンスが大人っぽくてキレイでした。ダンスの最後はお約束のキスシーン!うーん!ファンの心理をよくわかっています。
Sensational パレード
エトワールの有栖妃花が大階段の中央で歌います。美しくて可愛いです。高音がきれいで透明感のあるハリのある素晴らしい声です。感動しますね。
その後からファンの注目の的の階段降りがスタートします。
ワンポイント解説
「階段降り」とは、降りてくる順番で二番手か?付けている羽が2番手羽根か?で2番手である男役スターがわかります。ファンにとっては重要になります。
野々花ひまり・諏訪さき・夢白あやが並んでおり→縣千・綾凰華が並んで→和希そら→朝美絢→朝月希和→彩風咲奈 の順番でした。2番手の朝美絢はモスグリーンの2番手羽根でした。
和希そらは肩の左に黒い羽根と白い羽根がありました。
モスグリーンは珍しいのでは?でもとても美しく朝美絢さんにお似合いでした。朝美さんの可愛い顔立ちがモスグリーンに映え妖しい輝きを放っていました。2番手の自信にあふれた表情でしたね。
まとめ
プロローグから和希そらのソロダンスや彩風咲奈とのデュエットダンスがありました。彩風咲奈と和希そらのデュエットダンスは息もピッタリでしなやかに踊る和希そらが娘役?と思える場面が何度かありドキドキしました。plasmaとauroraでは、二人で見つめあいながら踊る場面が心に残りました。
和希そらはソロダンスや歌も本当に素晴らしく、特にダンスで本領を発揮します。見ているこちらにも熱量やダンスの素晴らしい表現力が伝わり感動しますね。
もちろん歌も歌唱力や表現力が素晴らしく雪組により一層のパワーを与えているように感じました。下級生はもちろんのこと、上級生にも和希そらが刺激になり今回の「Sensational!」は見る人の心に残るショーになったと思います。
中村一徳という演出家は本当にスターの良さを最大限に活かしています。そして下級生から上級生まで銀橋に立たせます。下級生にとっては良い経験ではないでしょうか?
実は下級生は見ているときは誰かわからなくて後から探しまくりました。
そして組み替えで入ったきた和希そらがずーっつと前から雪組にいたかと錯覚するほどなじんでいましたね。彩風咲奈とのデュエットダンスも何度もあり二人とも楽しそうにシンクロしていた様に感じました。和希そらのオーラやダンスパフォーマンスが素晴らしく、それが雪組に浸透している様にこのショーはパワフルで見ごたえがありました。
また振付の大野幸人の軸のぶれないダンスが少しだけ理解でき(素人ですがダンスは好き)、ショー全体がキレキレダンスではなく柔らかくしなやかなダンスだと感じました。
また、ほとんどの章に和希そら・朝美絢・野々花ひまり・夢白あや・綾凰華とTOP二人が出ていて皆さんの素晴らしいダンスや歌にききほれました。
そして、トップスターの彩風咲奈やトップ娘役の朝月希和はどのテーマの歌もそのカラーになりきり素晴らしい歌の表現力でした。流石!トップスターです。
朝月希和は中詰めのとくにメロディラインの複雑(半音が多くテンポが速く歌いにくそうな曲)な歌も安定した音程で表現力も素晴らしかったです。中近東で流れていそうなオリエンタルな曲でしたが曲名は分かりませんでした。
この公演で退団される綾凰華のはなむけの演出も何か所かにあり演出家中村一徳の優しさを感じほっこりしました。
いかがでしたか?ショーの見どころが伝われば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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