宝塚の公演に専科○○と表記され、舞台あいさつでトップスターが専科生を敬って紹介しています。
宝塚専科とは?どういう条件のジェンヌが組替えになるのでしょうか?また定年はあるのでしょうか?
4月28日から花組の水美舞斗さん、8月28日から瀬央ゆりあさんが組替えになります。
宝塚専科の魅力と二人のその後や、歴代の専科生のその後が気になり調べてみました。
この記事でわかること
・宝塚専科とはどの様なところ
・宝塚専科は1年で何公演に出るの?
・宝塚専科生は何歳まで?定年は?
・宝塚専科からトップスターになった人は?
・2番手スターから宝塚専科へトップスターになった人は?
・トップスター・トップ娘役から宝塚専科の在籍年数と退団した年齢
・男役・娘役から宝塚専科の在籍年数と退団した年齢
・専科生の水美舞斗の主演(役替わり)が決定
宝塚専科の魅力
組と並んで表記されることが多いが、組ではなく特定の組に所属しない一芸に秀でた生徒の集団である
元々は「舞踊専科」「演劇専科」「声楽専科」「ダンス専科」「映画専科」などに分かれていたが、近年はそのような振り分けはされていない。
専科生は各組の公演には特別出演として出演する。
トップスター経験者の春日野八千代と轟悠は主演男役として特別出演した。
他の生徒は、主に老け役をこなし、脇で芝居を固めるなど、年配の男性が多い演目で活躍する。
ウィキペディアより
トップスターか、2番手でもトップスターに近い生徒、トップ娘役か、2番手でもトップ娘役に近い生徒や、歌やダンスや芝居が上手い研10以上の男役や、副組長や組長が専科に組替えになりました。
歴代専科生を調べたら、元組長が多かったので、組長という仕事の大変さが評価されています。もちろん熟練した演技や歌唱やダンスを評価していると思います。
専科生は16名です。
1年に1~3公演に特別出演(特出)しています。
2022年は3名が3公演に特出していました。
ジェンヌ名 | 入団期と役職 | 公演 | 役名 |
汝鳥伶 | 57期元月組組長 | 雪組夢介千両みやげ | 嘉平【夢介の爺や】 |
雪組心中・恋の大和路 | 孫右衛門【忠兵衛の父】 | ||
雪組蒼穹の昴 | 伊藤博文 | ||
悠真倫 | 81期元花組副組長 | 星組王家に捧ぐ歌 | フォラオ |
雪組心中・恋の大和路 | 宿衆・藤屋(古手買) | ||
雪組蒼穹の昴 | 栄禄 | ||
輝月ゆうま | 95期 | 花組TOP HAT | ベイツ |
月組グレート・ギャツビー | マイヤー・ウルフシェイム | ||
月組ELPIDIO | ゴメス |
専科生徒の定年はあるの?
宝塚歌劇団は1972年より57歳定年が導入され、現在は満60歳の誕生日に延長されています。
理事に定年は適用されないそうです。
現役団員の内、歌劇団理事は、現在では英真なおきさんのみです。
いつから定年制度はあったのでしょう?
1977年入団生(63期生)から通称「(結婚)適齢期定年制度」が導入され、“女子技芸員”として阪急電鉄の社員であった生徒は、一定の学年になると“タレント”として新たに個別の契約を結びます。
従来は入団7年目(研7)がタレント契約の時期だったが、2007年入団生(93期生)から、入団6年目(研6)へ契約時期が早められ。このタレント契約制度が導入されて歌劇団員の労働組合は解散し、全団員で構成される「女子会」が組織されて、年に一度総会が行われる
宝塚歌劇団Wikipediaより
16歳で音楽学校に入学し、歌劇団に18歳で入団した場合は研7は、24歳~25歳でタレント契約に変わるということです。
18歳で音楽学校に入学したら、研7は26歳~27歳です。
これは新人公演に出られる間ということですね。
2007年からは研6で1回目の契約時期がやってきます。
新人公演は研7まで出演できるので、ここまでに新公主演がないとトップにはなれません。
現在は新公2回以上の主演がトップへの条件のようです。
関連記事:宝塚新人公演の回数と公演時間は?何期まで出られるの?2023年の主演や歴代最多回数のトップスターは誰?
トップスターから専科へ
大体、トップに就任すると、大劇場公演を4回から10回程度が目安となり、数年で退団しています。
歴代12名がトップスターから専科へ組替えになりました。
そのうち天津乙女さん、神代錦さん、春日野八千代さん、轟悠さんの4名が理事でした。
残りの8名は専科に1年~6年在籍し29歳から43歳で退団されました。
トップ娘役から専科へ
トップ娘役から専科生になったのは4名で、2年から4年の在籍で年齢32歳~34歳で退団されました。
驚くことに34歳が3名で、1名はすみれコードなので32歳から34歳で退団。
35歳前に退団し、次のステップに進まれた様です。
筑前琵琶の語り手になったのは上原まりさん、女優になったのは加茂さくらさんと檀れいさんの2名で高宮沙千さんのその後は調べてもわかりませんでした。
専科からトップ娘役になった生徒は2名です。
遠野あすかさんはわずか5か月で元星組トップ娘役になりました。
星風まどかさんは宙組TOP娘役から専科になり、同様に5か月で2021年7月に現花組のトップ娘役になりました。
男役・娘役から専科へ
退団者は歴代で男役は19名で、娘役は14名の合計33名でした。元組長か副組長の生徒が大半です。
歌劇団の定年は1972年から57歳でしたが、いつから60歳になったかは不明なので、60歳を定年として在籍した生徒は、すみれコードを予想し集計しました。
退団時に58歳~62歳までの生徒が6名でした。
1972年以降の57歳を定年とした年がいつまでかは調べても不明でしたが、1987年以降退団の退団年齢が55歳~59歳の生徒が8名でした。
この中に定年者が数名いると思います。
また、定年がない職についた生徒が5名いました。
そのうち宝塚の講師になった生徒は3名で、他には音楽学校の副校長から顧問になった生徒と理事が2名いました。
退団時は51歳~55歳の生徒が3名、40代が4名、30代が4名、20代が3名でした。
水美舞斗と瀬央ゆりあが専科へ組替え、その後は?
研15で95期の花組2番手の水美舞斗さんが4月28日から専科になりました。
2番手羽根を背負っていますが、トップの柚香光さんも同期の95期なので次期トップにはなれません。
なので、いつかは組替えがあるだろうと予測していました。
瀬央ゆりあさんも同期の95期で8月28日に専科へ組替えになります。
瀬央さんは正式な2番手ではありませんが、お芝居や歌もセンターに立つオーラもあります。
ただ、星組トップの礼真琴さんも同期の95期なので、次期トップ候補にはなれず、別格スターになるのかな…と思っていました。
花組は永久輝せあさん、星組は暁千星さんを2番手として育成するための組替えだと思いました。
とにかく95期は優秀なジェンヌが多いので、トップ争いが厳しい状況です。
95期で次期トップになれそうな組は雪組か宙組しかありません。
宙組は新トップが93期の芹香斗亜さんで、雪組はトップが93期の彩風咲奈さんなので、95期では水美舞斗さん(2番手羽根)、桜木みなとさん、瀬央ゆりあさん、朝美絢さん(2番手羽根)の4名が候補になれます。
プロデューサーの采配はどうなのでしょうか?
関連記事:瀬央ゆりあの主演公演と歌唱力やプロフィールと今後は?
では、専科へ組替えした生徒でトップスターになったジェンヌがいたのかを調べてみました。
男役から専科そしてトップスターへ
新専科制度があった2000年に専科に組替えられた10名のうち、6名がトップスターになっています。
組替前 | 入団期 | ジェンヌ名 | 主演経験回数 | 専科 | 専科期間 | トップへ |
花組 | 73期 | 匠ひびき | 新公2回、バウ1回 | 研13 | 1年5か月 | 花組 |
月組 | 72期 | 紫吹淳 | 新公2回 | 研14 | 1年1か月 | 月組 |
雪組 | 72期 | 香寿たつき | 新公2回、バウ2回 | 研14 | 1年4か月 | 星組 |
星組 | 73期 | 絵麻緒ゆう | 新公2回 | 研14 | 1年4か月 | 雪組 |
星組 | 76期 | 彩輝直 | 新公1回、バウ3回 | 研11 | 3年5か月 | 月組 |
宙組 | 75期 | 湖月わたる | 新公4回 | 研10 | 2年10か月 | 星組 |
宙組84期の北翔海莉は新公3回、バウ3回、東上1回の主演経験があり、研15の2012年に専科へ組替えとなり、専科期間は2年10か月で東上主演を2回経験して、星組のトップスターになりました。
2番手スターで専科に組み替えられたジェンヌは4名で研14が3名と研10が1名でした。
私は水美舞斗さんにはトップになって欲しいと願っています。
花組の柚香さんとのコンビは楽しくて色っぽくてとても好きでした。
それにセンターにたつオーラもあり、特に目がキラキラしているのも好きです。
ただ、水美舞斗さんは2番手スターで主演経験が新公1回、バウ1回、東上1回なのでトップの条件には新公回数と東上回数が不足しています。
瀬央ゆりあさんは正式2番手ではないし、主演経験が新公1回、バウ2回、バウW1回、東上1回でやはり新公回数と東上回数が不足しています。
なので、瀬央さんはカチャ(凪七瑠美)さんの様な専科スターになって欲しいです。
トップの条件は新公・東上主演が2回以上、バウ1回以上のようです。
とても残念ですが、水美さんは今のままではトップには少し主演経験が不足しています。
なので専科で主演経験があればトップスターの道もあるのではと思います。
関連記事:和希そらが心中に続き2回目の東上主演に(和希そらの今後をご覧ください)
縣千の歌唱力と実力、オーラが強い路線スターの今後の展望は?(トップスターの条件、今後の展望をごらんください。)
まとめ
宝塚の専科はお芝居や歌、ダンスなど優れた芸をもつと認められた生徒の集団です。
専科生は16名で、1年に1~3公演に特別出演(特出)します。
2022年は汝鳥伶さん、悠真倫さん、輝月ゆうまさんが3公演に特別出演していました。
専科の男役は研10以上で組長や副組長が大半を占めることもわかりました。
また、専科の経験を得てトップスターになった男役が7名いました。そのうち、2番手スターからトップになった男役は4名で研14が3名で研10が1名でした。
専科の定年は歌劇団の定年と同じで60歳です。
ですが、宝塚歌劇団の理事や講師になると定年はありません。一芸に秀でた生徒の集まりですから、ここが、専科独特なところです。
先日水美舞斗さんに続き瀬央ゆりあさんが専科へ組替えになると発表がありました。
4月28日から水美さんは専科生として、2023年10月9日~11月2日の星組公演の博多座『ME AND MY GIRL』の主演を暁千星さんとの役替わりで演じることが発表されました。
水美さんの専科生としての別箱初主演です。
おめでとうございます。
主演経験の追加になりますね。
トップスターへ着実に進んでいると思いたいです。
できれば、柚香さんがトップにいる間にトップになって欲しいです。
元花組の水美さんと星組の共演は通常無いので、ファンにとってはとても楽しみですね。
同じく8月から専科生となる瀬央さんはどの組に特別出演されるのでしょうか?
今後の公演の楽しみが増えました!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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