ゴールデン・リバティのあらすじとキャスト

2024年11月16日〜12月25日に宝塚大劇場で『ゴールデン・リバティ』が上演されます。

この公演は新トップの鳳月杏、トップ娘役の天紫珠季の大劇場のお披露目公演です。

ではどの様な舞台なのか？原作はあるのか？が気になったのであらすじやキャストを調べてみました。

この記事でわかること

ゴールデンリバティのあらすじ

19世紀後半、アメリカ。かつて列車強盗団“ワイルドバンチ”の一員であったジェシーは、ライマンと名乗る男から大陸横断鉄道が運ぶ国庫の金貨を盗み出す計画を依頼される。強盗団の壊滅と共に足を洗っていたジェシーは断ったが、正体を明かすと脅され仕方なく仲間に加わる。人を集め、周到に計画を練った上での実行だったが、列車会社の手違いで同乗する事となった軍隊に気付かれ、図らずも銃撃戦となってしまう。それでも金塊を奪おうと貨車の扉を開けるジェシー。だが、そこには金庫も金塊もなく、ただ一人、古い鞄を抱き締めた女が潜んでいた。軍隊が容赦なく銃弾を浴びせる中、咄嗟に女の手を取ったジェシーは、偶然通りすがったサーカス列車へと飛び乗り、間一髪の所で逃げ切る。アナレアという、その女が片時も離さない古い鞄は、外交公嚢と呼ばれる国家機密の運搬に用いる品であるらしい。お宝の可能性も捨て切れないと考えたジェシーは隙を見て鞄を奪おうとするが、サーカス団で溢れる車内では迂闊に手を出せない。止む無く彼女と行動を共にするうち、やがてジェシーは国家ぐるみの重大事件に巻き込まれて行く……。
列車強盗の男と、秘密の責務を負いアメリカを訪れた女が出会い、迫る危機に共に立ち向かう中で次第に惹かれ合う姿を描く、鳳月杏と天紫珠李の新トップコンビを中心とした月組が挑む、クリフハンガー・スタイルのミュージカル活劇。

宝塚Hpより

1910年代から1920年代に映画館で上映された連続活劇を指す言葉で、その多くが、主人公が崖からぶら下がった絶体絶命のシーンで終わっていたことから、「崖にぶら下がるもの」を意味する「クリフハンガー」と呼ばれるようになった。

劇中で盛り上がる場面、例えば主人公の絶体絶命のシーンや新展開をみせる場面などを迎えた段階で結末を示さないまま物語を終了する手法です。

Wikipediaより

例えば、半沢直樹　TV版

「やられたらやり返す、倍返しだ！」が決め台詞でした。

2013年版第2部のラストシーンがクリフハンガースタイルです。

功績を大きく評価されながらも叱責を受け、関連企業への出向が告げられる。（原作はこのまま続きがありました）何だかすっきりしない結末だと感じました。そして、絶対続きをすぐにも放映すると期待しましたが、意外にも2020年まで続きは放映されませんでした。

10分～20分くらいの映画を毎週１本公開し、15本で完結とした1910年～1920年ころの映画のスタイルです。

例えば、NHKの朝の連続ドラマを映画館で見ていた感じです。ただしNHKは毎日更新ですが、当時は1週間同じ内容の映画を公開し、8日目に続きがみられました。

大体はヒーローが悪党からヒロインを助けるアクション映画だったようで、ヒーローが幾度となくピンチを迎えますが脱出して悪党と戦うハラハラドキドキが観客を動員しました。

同じ形式でアニメ上映もありました。大きなスクリーンで見ると、迫力があり興奮度が違いますね。

15回通わなければいけないから、チケット代も案外安価だったのかなあ。

原作はあるの？

作・演出は大野拓史さんでオリジナルです。ですがモデルにした背景はあると思うので調べてみました。

19世紀後半のアメリカは、アメリカという新天地でアメリカンドリームを叶えようと移民が押し寄せました。
その結果、綿花やタバコの生産が過剰になり値崩れを起こし、生活が困窮していく農民も増えました。インフレが進み、銀行も複数が破綻したので生活が益々困窮し、強盗が多くなり、列車強盗も多発していました。

1899年6月2日午前1時、キャシディ、キッド・カーリー、レイはワイオミング州ウィルコックスでユニオン・パシフィック鉄道の列車強盗に成功した。強盗をした時、一味は白いナプキンで覆面をしていたが、そのナプキンはおそらくハーヴェイ・ハウスでくすねたものであろうとされている。一味が盗んだ金額は30,000ドルから60,000ドルの間と言われる。

ウイキペディアより

ギャング団「ワイルド・バンチ」はブッチ・キャシディが数人の仲間と結成しました。

白いナプキンは、当時容姿の美しい若い女性を雇用し、質の高いサービスを提供するという新しいビジネスを開始したハーヴィがいました。
駅に付随するハーヴィのレストランのことをハーヴィハウスと呼び大人気で、質の良いナプキンを使用していたそうです。

そういえば、バック・トウ・ザ・フューチャーpart3の舞台は1885年でした。西部開拓時代で西部劇に出てくるような服装をしていました。

デロリアン（タイムマシーン）で1955年から現在（当時は1985年）へ戻る途中に落雷で1885年に飛ばされます。ドクの職業は鍛冶屋でした。

その物語のなかで、ドクとマーティがハンカチを使って覆面スタイルで機関車に乗り、機関車の燃料をくべる機関士が「列車強盗！」と叫んだシーンを思い出しました。

今思えば、あのシーンは「ワイルド・バンチ」のパロディだったとわかります。

いつの時代も悪い事をする時は素顔を隠すということですね。今なら黒いマスクかなあ。

関連：バック・トゥ・ザ・フューチャー part1,2,3の3点セットのDVDです。

楽しめますよ。特にPart3の時代背景がゴールデンリバティにピッタリ。

外交公嚢（外交封印袋）とは、外交上の機密書類をはじめとする、派遣国による接受国における外交任務のために必要な物品を入れる袋であり、税関フリーパスという外交特権を有している（外交関係に関するウィーン条約27条3項〔以下、ウィーン条約と略記］は「外交封印袋は、開き又は留置することができない」と規定する）。この袋には「外交上の書類又は公の使用のための物品のみを入れることができる」（同4項）が、残念なことにこれまで様々な問題のあるものが運ばれてきた。チャーチルが第2次大戦中にキューバから葉巻を外交公嚢で運んでもらっていたという微笑ましい事例もあるが、国外持出禁止の美術品やダイヤモンドや麻薬・覚醒剤の密輸といった顔をしかめざるを得ない事例も時々生じ…

東京大学大学院法学政治学研究科教授　中谷和弘より

税関フリーパスは狙われますね。

だって、機密書類だったら大金を吹っ掛けられるし、ダイヤモンドや金や麻薬だったら売りさばけて大金を手にすることができますからね。

元ワイルドパンチの一味だったジェシーが金塊を奪おうしたら、そこには女性しかいない！しかも手には大切そうな袋をぎゅっと抱えていた。

そりゃお宝だと思うでしょう。

隙あらば、お宝を取り上げようとしますが、軍隊からも命を狙われ、アナレアという女性は税関フリーパスの袋を持っているから逃げ回ることに。そして逃げ回る間に二人の恋が芽生えていく。

危機を乗り越えて行けば行くほど、もう一人を頼る気持ちが強くなり、恋愛感情も盛り上がる！宝塚ファンならきゅんきゅんしそうなストーリーです。

物語に引き込むのはハラハラ、ドキドキ、わくわくの要素が大事！楽しみです。

全国ツアーの新トップお披露目公演の「琥珀色の雨に濡れて」については、感想が賛否両論でした。

その中で、気になったことがありました。

それはヒロインのじゅりちゃん（天紫珠季）の緊張からか、ソロが弱く感じたことだそうです。

私はNoW ON STAGEでの全国ツアー前のちなつ（鳳月杏）さん、じゅりちゃん（天紫珠季）、専科の水美舞斗さん、夢奈瑠音さん、ぱる（礼華はる）さん、りり（白河りり）さんのディスカッションでじゅりちゃんが物凄く緊張していると思いました。

全国ツアーでのお披露目が済んだので、緊張が良い力となることを願います。

がんばれ！じゅりちゃん！

関連記事：鳳月杏の本名・プロフィールや歌唱力と2回目のグレート・ギャツビー出演
海乃美月さんの退団発表後に書いています。↓
月組次期トップ娘役は誰？歴代のトップ娘役（月組）の条件を調べてみました。

ゴールデンリバティのキャスト

108期の雅耀さん、109期の乃々れいあさんは本役で初登場です。おめでとうございます。

雅耀さんは『Eternal Voice 消え残る想い』の新人公演初主演に抜擢されました。

作品の世界観の中に足をつけ、当たり前に存在しているかのような自然なお芝居とか、すっきりとしたさわやか系の二枚目で、舞台度胸も満点で低音のセリフもしっかり男役になっていて研3ながら早くも出来上がっていると高評価でした。

乃々れいあさんは研2で『Eternal Voice 消え残る想い』の新公初ヒロインに抜擢されました。

研2なのに舞台度胸があり、主演の108期の雅耀さんとの掛け合いは自然体だったとか、眼の使い方や表情の柔らかさが印象に残る素敵なお芝居をする娘役と高評価でした。

そして、無法者ワイルドパンチ？のメンバーは、ぱるくん（礼華はる）あみちゃん（彩海せら）るおりあ（瑠皇りあ）わかくん（一輝翔琉）オディセ（雅耀）の新公主演チームです。

カッコよすぎます。目が追い付かないかも？

役名	本役	新人公演
ジェシー	鳳月杏
アナレア	天紫珠季
ライマン	風間柚乃
マリー［座長の母］	梨花ますみ
モンタナ［レストラン支配人］	白雪さち花
ホールデン［昔の仲間］／クリーブランド［大統領］	春海ゆう
フランク・モートン［実業家］	夢奈瑠音
アルバート［サーカスの座長］／カーヴィー［モンタナの夫］	佳城葵
ハワード・ケイン［将軍］	英かおと
パール［モンタナの娘］	彩みちる
ボーグナイン［昔の仲間］／レセップス［フランス側代表］	朝陽つばさ
スミス［曲撃師］	桃歌雪
フレンチー［サルーン主人］	妃純凛
ディーン［無法者］	礼華はる
フランク［運転士］	甲海夏帆
リッキー［無法者］	彩海せら
ホリー［軽業師］	天愛るりあ
フィリス［軽業師］	菜々野あり
オットー［サーカスの座長］	柊木絢斗
ソーマ［急行員］	大楠てら
エリザベス［新聞記者］	白河りり
ステイシー［無法者］	瑠皇りあ
エレン［ウェイトレス］	羽音みか
アルフレッド［サーカスの座長］	彩路ゆりか
チェスター［バーテンダー］	爽悠季
フライデー［投炭手］	毬矢ソナタ
ハニー［ウェイトレス］	きよら羽龍
エンジェル［軽業師］	咲彩いちご
チャールズ［サーカスの座長］	真弘蓮
トニ［軽業師］	美海そら
ベール［騎兵隊中尉］	月乃だい亜
キティ［軽業師］	静音ほたる
キース［無法者］	七城雅
ナリンリ［インディアン役］	朝香ゆらら
ランス［新市長］	槙照斗
ハリー［新市長夫人］	奏羽美緒
ハンス［象使い］	遥稀れお
ジェニー［軽業師］	一乃凜
アイダ［座長の妹］	花妃舞音
ジョン［サーカスの座長］	和真あさ乃
ジェシー（少年時代）	蘭叶みり
バトンズ［猛獣使い］	天つ風朱李
オニダ［インディアン役］	澪花えりさ
ランディ［無法者］	一輝翔琉
パメラ［座長の姪］	彩姫みみ
デニス［無法者］	雅耀
ルアナ［召使］	乃々れいあ

関連記事：Eternal Voice 消え残る想いのあらすじと退団者

まとめ

2024年11月16日〜12月25日に大劇場で『ゴールデン・リバティ』が上演されます。

この公演は新トップの鳳月杏、トップ娘役の天紫珠季の大劇場でのお披露目公演です。

原作はあるのか？が気になったのであらすじやキャストを調べた結果、原作はなくオリジナル作品です。

また、キャストの発表がありましたので記載しました。

19世紀のアメリカが舞台で、実際にあった窃盗団のワイルドパンチの元一員の役のジェシーが主人公です。
ジェシーは大陸横断鉄道が運ぶ国庫の金貨強奪を依頼されましたが、金貨はなくアナレアという女性が古いカバンを抱えていただけでした。二人は乗り合わせた軍隊から追われる事になり、重大事件に巻き込まれていきます。
ラストはどの様になるのか？ジェシーの生死も気になります。

東京公演の千秋楽の2025年3月9日の退団者は2名です。

95期の春海ゆうさん、99期の朝陽つばささんです。研12以上のベテランの男役です。残念ですが、第二の人生を謳歌してください。

月組新トップの鳳月杏さんの元ギャング役、トップ娘役の天紫珠季さんのスパイ？運び屋？が楽しみです。そしてついに108期の雅耀さん、109期の乃々れいあさんが大劇場の本公演で役付きになりました。

若手の活躍も素晴らしく、どんどん精進してほしいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

※ライブ配信の発表がありましたら追記します。